源層界を治める火の女神。若き日はナーディという名で聖火界を治め、聖水界を治めるメディ(若き日の異聖メディア)とは親友であり、姉妹のように仲睦まじかった。メディが異聖メディアとして源層界を追放されてからも、その想いには変わりがなかった。ナーディは聖神ナディアとなって源層界を治めるようになってからも、メディアのことを案じ、極寒の地である曼聖羅を持てる限りの力を注いで暖めつづけていた。そのために女神としての若さと美貌を失ってしまう。
仮面の奥に隠された素顔には、はつらつとしていたナーディの面影はもはやない。あるのは皺深く刻まれた苦悩の顔だけ。超聖神とナディアに復讐心を抱くメディアは、いずれ表層界を襲ってくるだろう。ナディアは超聖神との間に表層界の平和と発展の象徴である双子の次神子(スーパーゼウスとブラックゼウス)をもうけながら、あえて聖魔分裂を引き起こし、戦いの中で天使と悪魔がより強い力を身に着けるよう仕向けた。来るべき曼聖羅の襲撃に備えるためだ。
ナディアは天使の次界創造主ロココに対して特に力を与えつづけた。久遠域に向かうアンドロココに、亡き神帝の力によるラファエロココへのパワーアップを促し、最終的にはミラクル聖神パシーでラファエロココとシヴァマリアを融合、新たな神FuzzyM.R(ファジーマリアロココ)を誕生させた。マリアロココによる聖魔和合の達成と、マルコ誕生に始まる次代の繁栄。メイドン天使が力を与えた真次界を舞台に、曼聖羅に対抗するための計画は次の段階に入る。
ナディアはたびたび新界王(カーネルダース)やマリアロココを召集し、聖宝石(セント・ジュエル)を求めてハートタンクエリアを旅するマルコたちへのバックアップに務めた。息子の一人であるブラックゼウスが曼聖羅と手を組んだ時は、冷たいようだが排除するべき敵として見なしている。
オリン姫は超聖神とメディアの娘ではなく、ナディアとの間に生まれた娘というウワサがあった。それもナディアがメディアの恨みを買う要因の一つだった。だが、オリン姫は紛れもなくメディアの愛しい娘であり、ナディアもまたメディアのことを愛しく思いつづけていた。その真実をメディアが知ったのは、カーネルダークがナディアを曼聖羅に連行してきた時のことだ。メディアはナディアの素顔を見て衝撃を受け、自分が今まで抱いてきたナディアへの恨みは、勘違いとすれ違いから生じた誤りであったことを痛感する。
だが、一度放たれた大洪水はメディア自身でも止めることができない。大洪水を止める手立ては選ばれし次代であるマルコと聖宝石の力だけだが、大洪水は今にも次界を押し流そうとしている。曼聖羅にいるマルコたちはどうやっても間に合いそうもない。しかし、ナディアが曼聖羅と次界は隣り合った世界であることをマルコたちに伝え、曼聖羅か次界への扉を開いた。
マルコたちの活躍で大洪水の脅威は去った。次界と曼聖羅の和解。ナディアはもう自分がいなくても次界と曼聖羅は永遠に栄えていくだろうと感じ、オリン姫に残る力を授け、世界の行く末を任せた。その後、ナディアはメディアとともに聖ランドと呼ばれる世界で療養していた。ダークマターやエズフィトの次界侵攻に際し、マルコに創陽パワーボールを与えサンマルコへのパワーアップを促す。そして、新世界創造の要である聖コアポイントのことを伝えると、姿を消し眠りに就いた。
スポンサーリンク