リュウリュウせいぶ。聖有羽(セントホールドフェザー)天使の一人。額に「流」の文字の羽根飾りを有する。仲間のお払い聖武・無境聖武とともに天才的な芸術センスと技術を誇り、次界口近くの絵画エリアを美しい絵の数々で飾り立てた。ヘッドロココたちが訪れた時には、究極の美人像制作に取り組んでいた。
ジケシーンがコン魔スに襲われた時姿を現そうとしたが、ヤマト神帝の戦いぶりを見るために様子見。悪魔を吹っ飛ばした神帝ピーターのレインボーアーチの美しさに、思わず声を上げて見惚れた。自己紹介しようとするヤマト神帝、絵のモデルを申し出たアローエンジェルを無視し、神帝ピーターにだけ声をかける。
聖有羽天使たちの興味は神帝ピーターのレインボーアーチに注がれる。聖有羽天使たちは究極の美人像の最後の仕上げ、着色に一度失敗していた。計算を超えた何かが足りなかったのだ。それこそ神帝ピーターのレインボーアーチだと確信した聖有羽天使たちは、二度目の着色を開始する。着色は、印を組み念を集中して額の羽飾りから理力を発して行う。流2聖武は腰の辺りから担当した。聖有羽天使たちから流れる生みの苦しみの汗。神帝ピーターは、究極の美を追求する凄まじい執念を感じた。
そこへアローエンジェルが慌てた様子で戻ってくる。お守りたちが悪魔に襲われている。アローエンジェルは神帝ピーターに救援を求めるが、聖有羽天使たちは像の完成を優先し神帝ピーターを引き止める。アローエンジェルは、お守りを守るのが天使の仕事だというが、聖有羽天使たちは議論している暇はない一蹴した。その時は神帝ピーターは聖有羽天使たちのもとに残ったが…
像本体の着色が終わり、後は神帝ピーターが翼をレインボーアーチで虹色に彩るだけとなった。だが今度は、アローエンジェルとお守りたちが悪魔の手下にされ、像の破壊にやってくる。聖有羽天使たちはアローエンジェルとお守りに武器を向ける。何を犠牲にしても美人像を死守するつもりだ。流2聖武はジケシーンと戦った。
これはさすがに神帝ピーターも間違っていると思った。美しいものは大切だが、相手を思いやる心はもっと大切。そう言われ、聖有羽天使たちの心が痛む。だがそれでも、聖有羽天使たちは像を守りたかった。何が彼らをそこまでさせるのか。神帝ピーターが像を破壊しようとした時、像が突然涙を流しはじめた。神帝ピーターは剣を止め、聖有羽天使たちは驚きの声を上げる。
流2聖武はミミシェーンとブンドキーンに襲われるが、お守りには手を出さないと約束し、神帝ピーターに翼の彩色を頼んだ。神帝ピーターは像の涙と聖有羽天使たちの想いに応えるべく、翼の彩色を決行する。完成する究極の美人像、そして明かされる美人像の涙の意味。それは、聖有羽天使たちの言葉に出せぬ心の葛藤の表れだった。
聖有羽天使たちの本当の夢は、ヘッドロココが次界到達を果たすことだった。像の完成がその鍵となる。そのために心を悪魔にして像の完成に専念してきたのだ。お守りたちはそのことを知っていた。知りながら気付かぬふりをして聖有羽天使たちに尽くしてきた。お守りたちの心遣いに、聖有羽天使たちは涙を流さずにいられなかった。
ヘッドロココたちは究極の美人像の背に乗り、虹色の翼で次界口を目指す。流2聖武は流2(リュウリュウ)フェザーで風を送り、虹色の翼を後押しする。聖有羽天使とお守りたち。彼らの信じあう心は、神帝ピーターの胸に深く刻まれた。
スポンサーリンク