次王帝マルコの完全武装型。マルコの取り込んだ十人の次代バンの力が、十二の聖宝石の力によって拡張し、ジャイケットの成長進化を促した。超飛翔力をもたらすジャイケットウィング、顔面をプロテクトするシールドマスク、肩に装着した円盤刃のソーディスクが加わり、攻守ともに増強された。和成光拳・雷電・キラ波パワーはさらに威力アップ。変身の契機は胸に刻まれたピアニックスバード。激しい怒りなど、マルコの感情の高ぶりに反応してフルジャイケット化を喚起する。
最初の変身は、次界に迫る曼聖羅からの大洪水を止める際。フルジャイケットまでに高まった力を、大洪水の本体、メディアの怒りと憎しみを中和させるように、パワーダウンしながら優しく癒した。マルコが元の姿に戻った時には、大洪水は次界を潤す母なる海に変わっていた。怒りではなく、慈しみの変身。戦うためではなく、仲良く調和するためのパワーアップだった。
二度目の変身は、ダークマターとの戦いの時。マルコは恐ろしいダークマターの攻撃から逃げ回るだけだったが、ビックリ村から持ち帰ったパンの木を燃やされたことで、腹の底から怒りに燃え上がる。食い物の恨み、晴らさでか。高めた怒りで一気にフルジャイケット化し、怒りの和成光拳でダークマターを怯ませる。黒雲の中で、雷鳴のごとき激突を繰り広げた。
エズフィトに魔漆黒船とドラキュロスを奪われたことで、ダークマターが一時退却する。どうなっているのかと呆気に取られるマルコは、フルジャイケットのままホーサフィンに乗ってドラキュロスを捜索。その最中、空腹を感じた途端に元の姿に戻った。自分でもフルジャイケット化の仕組みがよくわかっていないマルコ。オズは、心からの怒りが収まると元に戻るのだろうと推測した。
三度目の変身は、エズフィト王国内の巨(ジャイアント)テラトリス。マルコたちはドラキュロスを捜すうちにエズフィトに迷い込んでいた。聖ランドから迎えに来た聖ビーナシスや、オズ・コッキーを巨テラトリスのレーザーの罠から守るために、マルコはフルジャイケット化を遂げる。その勇姿に、ビーナシスはもうメロメロだった。今度は怒りが解けても変身は解けない。
懐からこぼれ落ちたまんじゅうを追って、フルジャイケットのマルコは魔子クレオクフと出会う。クレオクフは、エズフィトの繁栄を阻害するおそれのあるマルコの抹殺に出かけるところだった。だが、マルコもクレオクフもまだ互いのことは知らない。マルコはまんじゅうをクレオクフに差し出した。クレオクフは、命懸けで追ってきたものを簡単に差し出すマルコに疑問を抱いたが…
クレオクフはマルコのまんじゅうを食べ、かつてない美味さを体感する。マルコはクレオクフの喜びを我がことのように喜んだ。クレオクフは、マルコが友達のドラキュロスを連れ戻すために、危険なエズフィトまで乗り込んできたと知り、何とも不思議な奴と思った。マルコはクレオクフに、パワーアップしたドラキュロス、内裏ネイロスのもとへ案内された。
マルコはネイロスにもまんじゅうを差し出す。だが、ネイロスにはドラキュロスの頃の記憶がないようだった。フルジャイケットのマルコはネイロスの攻撃を受け、元の姿に戻ってしまう。クレオクフも遂にマルコのことを知り、攻撃を仕掛けてきた。オズ・コッキー・ビーナシスが手に入れたピコテラトリスに乗って、マルコはどうにか次界へ戻る。
次界にはダークマターが待っていた。ダークマターにピコテラトリスを落とされた時、四度目のフルジャイケット化を遂げる。ジャイケットウィングで飛翔し、キラ波パワーでダークマターの巨幻影を打ち砕き、実体を暴いた。だが、以前のダークマターではなかった。ソーディスクもキラ波パワーも通用せず、防戦一方のマルコ。
ダークマターの放ったダークサンダーを受け、さしものフルジャイケットも最期かと思われた。だが、マルコは耐えた。ダークマターはその力に免じ、マルコを直属のしもべにしてやると誘ってきた。危うく悪魔化されるところだったが、聖マーキュリーンと聖ジュピタスに救われ異空間口に逃げ延びる。そのすぐ後、聖火光完全防備システムに守られた時の城に、マルコは傷ついた元の姿で運び込まれた。次のマルコのパワーアップは、フルジャイケットをも超越した存在、光り輝く太陽の子、サン・マルコだ!
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